FXのスワップポイントで生活はできるの?普通にトレードすると難しい場合があるのでコツを掴む必要があります。なぜならばトルコリラなど高金利通貨のレートは下落を続けているからです。本記事のコツを用いれば元本割れのリスクがほぼなく毎日金利がもらえます。小さな元本からでも複利効果を働かせると効果絶大!相場変動に悩まないスワップ生活が実現可能です。
本当にスワップで生活できるの?
元本割れは心配しなくていいの?
ここは断言しますが、コツ(ジャンプする)を使えば元本割れしません。
FXにリスクを感じて抵抗がある人もいるかと思いますが、この方法では元本割れのリスクはほぼありません。
筆者の経験
トルコリラスワップポイントでサヤ取りを続けて約5年。
毎日スワップによる金利収入があり、スワップ生活を実感しています。
本記事ではトルコリラのスワップポイント生活の概要とコツについてご紹介します。
スワップポイント生活とは?
FXでポジションを保有すると、ほぼ毎日自動でスワップポイントという金利がもらえます。
「ほぼ毎日」というのは、土日祝のスワップは違う日にまとめて支払われるからです。
不労所得ともいえるスワップポイントで生活ができれば、リタイヤや海外移住など人生の自由度が増します。
地球のどこにいてもスワップで生活ができるって最高じゃないですか?
とはいえ、完全にスワップ生活するには、わりとまとまった資金が必要です。
そう聞くと諦めてしまいそうですが、完全なスワップポイント生活でなくても、生活の一部を補うような補助的なスワップ生活も価値は大きいです。
例えば・・
月2万円:電気代にする
月4万円:食費にする
月8万円:家賃にする
銀行で眠っていたお金を働かせることで、生活費の一部をを稼ぐことができます。
しかし、これでは資産は増えません。
資産を増やすなら、政府の推奨する節税投資に使うのも良い手法です。
政府が勧める節税投資に使う
月1.2万円:iDecoの支払いに使う
年6万円:ふるさと納税に使う
月10万円:積立NISAに入金
※iDecoやふるさと納税の金額は所得等により異なる。
これらも十分に良い資産運用ですが、金利でのスワップ生活に興味がありますよね?
実際にスワップ生活するには、どれぐらいの資金が必要なのか確認しましょう。
スワップポイント生活の軍資金は?【トルコリラ】
スワップポイント生活の資金を知るには、元本に対するスワップポイントの割合を知る必要があります。
スワップポイントの割合は国の政策金利により状況が異なります。
高金利通貨国の政策金利
トルコ:17.5%
メキシコ:11.25%
南アフリカ:8.25%
※2023年8月
トルコリラの政策金利は長期的に高水準で、近年では10%付近から25%の間を繰り返しています。
→ 記事執筆時の政策金利は10.5%
ちなみに日本の政策金利は -0.1%なので、トルコリラの理論上のスワップポイントは年間で10.6%ということになります。(政策金利10.5%の2022年11月時点)
実際のスワップポイントと理論上の値が合っているのか確認してみます。
〜スワップと政策金利の関係を計算みよう〜
トルコリラ関連の実際の値はこの3つ(2022年11月時点)
・政策金利差:10.6%
・スワップ実績:月平均21.7円
・為替レート:月平均7.7円
スワップポイントは1lot(1万通貨)で1日にもらえる金利なので・・
21.7円×365日 / 7.7×1万
=10.29%
→ おおむね政策金利とスワップポイントのつじつまも合っていそうです。
年間で10%と言うことは月間では0.83%です。月に必要な生活費を20万円と仮定すると・・
トルコリラ軍資金 × 0.83% = 20万円
これを解くとトルコリラでスワップポイント生活で必要な資金は2,410万円となりますが、FXはレバレッジが使えるので・・
レバレッジ4倍なら約600万円。
では600万円あればトルコリラでスワップポイント生活は達成なのか?
残念ながらそうもいきません・・
トルコリラでスワップポイント生活を送るには、大きな落とし穴があります。
スワップポイント生活の落とし穴【トルコリラ】
トルコリラを保有し続けて、スワップポイントを貰うだけなら簡単なことですよね?
しかし、トルコリラを保有し続けても実際には損をします。
貰えるスワップポイント以上に、トルコリラのレート下落による損失が大きいからです。
トルコリラの過去チャート(2009年以降)
→ トルコリラの為替レートは常に下落を続けてきました。(追記:2024年は4円台後半になっていますね!)
これではどのタイミングでエントリーをしても、スワップ益 < 為替差損失となり、含み損を抱えてしまうことでしょう・・
実例:トルコリラ34lotの買いポジションを9ヶ月間保有した結果
→2022年3月から9ヶ月間保有した結果、累計スワップ311,882円に対して為替差損益は-329,800円で、結局は-17,918円という結果。
このレート下落による損失を無くして、スワップポイントで収益を上げるコツがあります。
スワップポイント生活をするコツ【トルコリラ】
前述した通り、トルコリラは貰えるスワップポイント以上にレート下落による損失が大きいです。
過去どのタイミングでエントリーしても、トルコリラでスワップポイント生活をするのは難しいということになります。
しかし、ご安心下さい!
レート下落の影響を無くして、スワップポイントをもらうコツがあります。トルコリラでスワップポイント生活をするコツは、
買いと売りの両建てをすることです。
具体例で解説していきます。
まず、4つのFX取引所のスワップ状況をご覧ください。
トルコリラ 7.85円 | 買いスワップ | 売りスワップ |
A取引所 | +19円 | -30円 |
B取引所 | +22円 | -22円 |
C取引所 | +24円 | -24円 |
D取引所 | +35円 | -37円 |
※実際のスワップポイント値
各取引所によって1日のスワップポイントには差がありますが、◎の組み合わせ買いと売りのポジションを持ったらどうなるでしょう?
スワップ益の合計
D取引所で買い:+35円のスワップ
B取引所で売る:-22円のスワップ
差し引き:+13円
これで13円のスワップが貰えます。
その一方でレートの影響は?
仮に為替レートが7.85円から7.75円下落したとします。
買いポジションは、-1,000円
売りポジションは、+1,000円
差し引き:0円
為替レートが変化しても、為替差損益はなしです。
つまり、レート下落の影響はありません!
必要証拠金について(執筆時点)
トルコリラ1lotをレバレッジ5倍以内の安全運転するためには 1.5万円必要です。
1lotの両建てでは3万円必要ということになります。(※筆者は1lot/5万円で運用中)
1.5万円で1日のスワップ合計が13円。ひと月(30日)にすると390円。30万円なら月に3,900円。
100万円あれば月収1.3万円。
為替レートのリスクを減らして月1.3%はかなりいい数字じゃないでしょうか?年利15.6%です。
1,000万円あれば月収13万円が下落リスクなしで得られます。
というわけで、現状2,000万円ほどあれば、月26万円のスワップポイント生活ができます。
すぐに2,000万円を用意できなくても、この運用で得たスワップでさらにポジションを増やすと複利効果が発生します。
100万円を月1.3%で運用し続けた場合
これは単利と複利の差で、複利効果は絶大です。
月利1.3%を続けた結果
元本100万円 | 単利(利益を出金) | 複利(利益を再投資) | 複利+月3万円 |
1年後 | 116 | 116 | 160 |
5年後 | 178 | 206 | 491 |
10年後 | 240 | 369 | 1,339 |
20年後 | 412 | 1,816 | 7,174 |
1番右のように追加で月3万円を入れたら、11年後に1,500万円が達成できる計算です。
この両建てを用いたコツで、私が実際に運用した結果の一部をご紹介します。
↓先ほどの34lotの買いポジションです。
高金利通貨の性質上、スワップ以上の損失でマイナスになるが・・
↓実は同時に別業者で『売りポジション』を34lot 仕込んでいました。
この両建てを表にまとめます。
9ヶ月間の保有結果
トルコリラ 34lot | 為替差損益 | スワップ | 決済損益 |
買いポジション | -329,800円 | +311,882円 | -17,918円 |
売りポジション | +313,820円 | -227,324円 | +86,496円 |
両建て結果 | -15,980円 | +84,558円 | +68,578円 |
→34lotのトルコリラを9ヶ月間保有し、+68,578円という結果。
結果的には売りだけで良かったように見えますが、もし上昇トレンドだったらマイナスです。相場の影響を無くしてコレなら良い結果といえます。
(※為替差損益が完全に±ゼロにならないのは、スプレッド損失があるため。)
1lotの両建て(レバレッジ5倍以内)では、3万円必要でしたね!
今回は34lotなら・・約100万円の元本でした。
100万円を9ヶ月間実運用
68,578円の収益
先ほどの計算値とは異なりますが、9ヶ月で6.86%、月利0.76%なので年利9.12%です。
為替レートのリスクを無くしてこの結果!
具体的には買いポジションを「IG証券」、売りポジションを「みんなのFX」の組み合わせで持つことです。
方法の詳細は・・こちらの記事をご覧ください!
番外編ですが、スワップポイント生活のコツをもう一つお伝えします。
月の生活費が20万円もかからない海外生活を利用する方法です。例えば、親日国で住みやすいタイ人の平均月収は8万円です。つまり、タイでの生活費は8万円あればOKということ。
一時的に海外移住して、生活費の残りで再投資して元本を増やすのもアリです。
その国の生活費 < スワップポイント収益
物価の安い国で過ごすと収益を再投資できます。目標額に達してから、帰国するのも良さそうですね。
スワップポイント生活はトルコリラ以外では可能か?
トルコリラ以外の高金利通貨はメキシコペソや南アフリカランドが有名です。
メキシコペソ編
記事執筆時のメキシコペソは以下の状況。
メキシコペソのレート8.51円
A取引所で買い、B取引所で売りのポジションを持ちます。
IG証券:+28円のスワップ
マネースクエア:-17円のスワップ
差し引き:+11円
必要証拠金について(執筆時点)
1lotをレバレッジ5倍以内の安全運転するためには、2万円必要です。
4万円で1日の不労所得が11円、1ヶ月にすると330円。
↓
40万円なら月に3,300円、100万円なら月に0.825万円。
↓
言いかえると月利は0.825%。
年利9.9%でありスワップポイント生活としては、結構アリ。
買いポジションだけなら・・
1lotで月840円のスワップ
227lotで月20万円
227lotをレバレッジ5倍以内では、454万円必要。
買いポジションだけでスワップポイント生活を達成できる可能性もあります!
南アフリカランド編
続いて南アフリカランドも見ていきましょう!
南アフリカランドレート 7.62円
必要証拠金について(執筆時点)
1lotをレバレッジ5倍以内の安全運転するためには、2万円必要です。
4万円で1日の不労所得が8円、1ヶ月にすると240円。
↓
40万円なら月に2,400円、100万円なら月に0.6万円。
↓
言いかえると月利は0.6%。
年利は7.2%であり、両建てをするメリットはあります。
買いポジションのみの場合
1lotで月540円のスワップ
370lotで月20万円
370lotをレバレッジ5倍以内で運用するには、740万円必要。
スワップポイント生活はトルコリラ以外で可能なのかのおさらいです。
おさらい
・両建ては有効。
・メキシコペソも南アフリカランドも買いポジションだけで運用できるエントリーポイントは存在。
・買いポジションだけなら、数百万円でスワップポイント生活が可能かもしれない。
3つ目の「かもしれない」というのは、レート下落による損失の可能性は残るからです。
心配ならスワップアービトラージで運用をしましょう!
スワップポイント生活の税金【トルコリラ】
スワップポイントである程度収益を上げると、所得税を支払う義務が発生します。念のため税金についても知っておきましょう!
他の所得税とは分離して算定される申告分離課税の雑所得20.315%です。
雑所得20.315% → 所得税15% + 住民税5% + 復興特別所得税0.315%
雑所得を支払う義務がある人は以下の通り。
確定申告が必要な人
- FXの所得が20万円以上
- FXの所得が38万円以上(扶養に入っている場合)
- 2ヶ所以上から給与所得がある
- 年収が2,000万円以上
FXの所得が20万円以上
→ 為替差益やスワップで確定利益が20万円以上なら確定申告が必要です。
FXの所得が38万円以上(扶養に入っている場合)
→ 扶養親族の控除額が38万円なので扶養に入っている人は38万円以上なら確定申告が必要です。
2ヶ所以上から給与所得がある
→ 2ヶ所以上から20万円以上の給与所得がある人は確定申告が必要です。
年収が2,000万円以上
→ 年収が2,000万円以上の人は無条件に確定申告が必要です。
また支払い義務がなくても損失がある人は確定申告をした方が良いです。
確定申告をすることで今回の赤字と翌年(または翌々年)の黒字収入と相殺(損益通算)できるので、未来の所得税を軽減できます。
両建てで所得税を節約するコツ
両建ては確定損益の調整ができるので、結果として所得税を調整できます。
具体例はこんな感じです。
トルコリラ | 評価損益 | 確定損益 | 確定スワップ |
買いポジション | -20万円 | 0円 | +32万円 |
売りポジション | +20万円 | 0円 | -11万円 |
課税対象 | ー | 0円 | +21万円 |
評価損益は含み損益の状態なので、課税対象にはなりません。
スワップの確定は取引所によってタイミングが異なりますが、この例では日々スワップが確定する取引所とします。
この状況ではスワップ益が20万円を超えているので、21万円全てに税率20.315%がかかります。
→確定申告で納める税金:約4万円
そこで買いポジションを一部決済して、運用は継続するので元に戻したとします。
買いポジションの1/10を決済してすぐに戻します。
トルコリラ | 評価損益 | 確定損益 | 確定スワップ |
買いポジション | -18万円 | -2万円 | +32万円 |
売りポジション | +20万円 | 0円 | -11万円 |
課税対象 | ー | -2万円 | +21万円 |
※ポジション決済によるスプレッド損失は考慮しない。
買いポジションの1/10を決済することで、評価損益-2万円分が確定損失になりました。
これで課税対象額は19万円となったので確定申告は不要です。
翌年はどうなるか分かりませんが、現段階の評価損益は+2万円なのでまだ非課税です。]
「両建て」で年間利益を20万円未満にすることで、税金約4万円を節税できます。
結論:トルコリラスワップポイント生活
ここまででトルコリラのスワップポイント生活についてご案内させていただきました。
本記事の要点は以下の通り。
本記事の要点
トルコリラならスワップポイント生活は・・
- 買いポジションだけでは損をする
- 為替差損>スワップ収益になるから
- コツは「両建て」をすること
- スワップ収益>生活費になるには海外生活も視野に
- 両建てをうまく使えば節税も可能
トルコリラの両建ては勝率が高く収益性も高いので、ポートフォリオの1部として実践してみる価値ありです。
方法の詳細は・・こちらの記事をご覧ください!
スワップ収益でポジションを増やして、更にスワップを増やす複利は効果絶大です!スワップポイント生活に興味がある人は、少額からでも試して実感することをオススメします。
というわけで今回は以上です。